「マクロ・ミクロ経済よりサロン適正価格を考察する」⑪
2023.04.13
平均的な収入と支出に更に具体的に入ってこのシリーズを締めくくりたいと思います。前回のブログでご紹介しました国税庁の調査では税込年収が300万円超~400万円以下の割合が全体の17.4%と最大であったため。
今回は 30代前半 大人男性 税込年収:400万円 職業:医療関係 独身 大阪市内で一人暮らしという仮想の大人 T.A氏にご登場頂きました。T.A氏は裕福とは言えない家庭に育ったが。自己の体験から頑張ればある程度は結果がついてくるという信念を持ってるよう。
だがその「お金事情」はどうなのであろうか。「武蔵コーポレーション株式会社」の表を参考にすると。T.Aの税込年収400万円の内、社会保険料:57万円、住民税:18万円、所得税:9万円が控除される。残った手取りは317万円である。この内、賞与で30万円×の2 回(夏・冬)=60万円をもらっていると仮定して。残りは257万円である。
この257万円を12ヶ月分として割り算すれば月給手取りは約21万4千円となる。この手取りから(T.Aはいい関係の女性が出来たら、泊まりに来ても困らないようにと)勝手な願望を抱いているから、一人暮らしなのにそこそこのマンションを借りており。家賃は6万5千円としました
後は光熱費:2万円、食費:3万円、保険:1万円 貯蓄 3万円 交際・服飾・お小遣いを併せて3万円 とした。これで月の総支出=18万5千円である。手取りの21万4千円から引き算するといくら残るであろうか?
非常にざっくりした支出の計算ではあるが。残額は2万9千円であった。とはいうものの、これは急な出費は想定してないので。この余剰資金の2万9千円まで使ってしまうようでは『何か起こればかなり苦しい状態』となってしまいます
統計的には割合と高めの税込年収400万円でも月額でみると殆ど余裕はありません。T.Aが車の購入、結婚資金やマイホーム資金などを貯めるにはかなりの時間を必要とするでしょう
物価高、実質賃金目減りも容赦なく彼を襲います。T.Aはネガティブな方ではありませんが。つい周囲と自分を比べてしまいます。(何で周りは当たり前みたいに良い車に乗り、数百万円はするような結婚式を挙げ、マンションまで買えるんだろう)
いくら頑張っても貯蓄は中々増えない。かといって「今の自分に投資」も要るし、「付き合い」も大事。どうすれば良いのやら?貯蓄100万円すら遠く感じてしまう
(続く)