現場ルポ⑮/「医療とリンパドレナージュの間で」 私の見た精神医療
2023.05.12
引き続き「私の見た精神医療」をテーマに取り上げてまいりますが。やはり発信するメッセージもその人物がどのような経歴でどんな人物か?も読んでくださる方には内容以上に大事かも知れないので。次回以降に記載したいと思っております。
とは言いましても、やはり大きな事件から多くの人々が問題意識を持つべきとも考えてまして。近年明らかになった精神病院のもう一つの大きな事件、不祥事として『神出病院事件』を取り上げたいと思います。
先の『滝山病院事件』もそうでしたがスマホがなければ握り潰されてたんでしょうね。精神病院の閉鎖空間は本当に恐ろしいです。
神戸市から1時間半の立地にある「神出(かんで)病院」にて2020年3月、看護師らによる患者への集団虐待暴行事件が発覚した。看護師、看護助手の計6人が、重度の統合失調症や認知症の患者7人に対して、準強制わいせつ、暴行、監禁などの疑いで兵庫県警に逮捕された。
その内容であるが患者を全裸にして水をかける、落下防止柵付きのベッドを逆さにして患者にかぶせて監禁するなど激しい虐待の実態が明らかとなった。
こうした行為を1年以上にわたって繰り返し、撮影した動画を共有し面白がっていたという。
たまたま加害者の1人が病院とは無関係の事件で県警に逮捕され、押収されたスマホから患者への行為を映した動画が多数見つかったことから虐待行為が発覚し6人の逮捕へとつながった。
勿論、病院内からの内部告発による発覚ではない。6人とも容疑を認め、3人が執行猶予付きの有罪判決を、3人が実刑判決を受けている。
ほとほと呆れる事件であるし、怒りと恐怖を禁じ得ない。きっちり構造的な問題を問うべきであるが発覚しているのは正に氷山の一角であろう。