現場ルポ ㉔ /「医療とリンパドレナージュの間で」 精神科の闇
2023.08.05
これまでの「精神科の闇」編ですが、メディアなどの話が多かったので。実際に勤務していた看護師目線も入れていきたいと思います。現役で精神科で勤めてる方々は当然ながら「守秘義務」があって言えないと思いますので
もっとも私も「今だから何でも言っていい」ということはないので。まぁ(こういう事がありましたよ。私の解釈はこうですよ)位には留めてはいきたいと思ってはいます
●精神病の人に優しさとか誠意が通じると思ってたら甘い
看護学生時代に精神科医が精神看護学の講義をしてくださるのですが、その中で「人の優しさとか誠意とか素晴らしいし、患者の力になることもある。でもそれが必ずしも通用すると思っているなら。この精神病というのは甘い」という事を講師の先生は話されていました
確かに、いくら話をしても、もう鬱がひどくて精神的な力そのものが殆どない人に何を話しても入ってはいかないし。逆に躁状態や統合失調症などの患者なら一瞬にして興奮、暴力を振るわれる事もあります。アル中、覚醒剤中毒なども、もう理性では制御できないのでしょう
★(これらは様々な病態や症状がございますので。そういう疾患をお持ちの方が皆そういう行為に至るということでは決してありません)
●実際に患者による暴力も存在している
これまで「看護師が患者に暴力を振るった」という事件を数回取り上げましたが。逆もやはりある訳です。こちらは看護師が死亡するくらいにならないと報道されることはないでしょうから
でも現場は患者からの暴言は茶飯事ですし、いちいち気にしてられません。急性期の病棟でしたら大抵は年/数回は結構な暴力事件もしくは暴力未遂インシデントなどが起こってると思われます
私も配薬中に平穏だった患者が突如として「ぶっ壊れたよう」になって噛みつかれて。今も生々しく傷跡が残ります。因みに人による咬傷って感染症リスクなど考慮すると「結構タチ悪いよ」と手当をしてくださった当直医のT先生は話してくださいました。私は受傷後、数年間に亘って採血行いましたが。問題なかったです
他にも殴られる、椅子を振り上げられる、髪を引っ張られるなど、私もご多分に漏れず。患者から暴力振るわれました。他のスタッフさん達も私の知る限りは似たような物だと思います
まぁ、昨今、何かと取り沙汰される精神科看護ですが「楽ではない」ですね