現場ルポ㉘/「医療とリンパドレナージュの間」 精神科の闇
2023.09.17
(ジェルミの背後の金髪の男はグレッグの長男のイアンです。この物語の後半の中心人物となっていきます。
それにしても長男、次男、三男など区別するのは家制度が未だ根強い日本特有の傾向と言われてますが。
この作品を読む限りはイアンはやはり父親のグレッグと関係も深く。いわゆる長男らしい、長男として描かれています。欧州の様々な国の中ではイギリスは家制度が強い方なのでしょうか?)
さて物語に戻ります
●破綻寸前のジェルミ
オーソン先生との面談は続きます。その場でだけジェルミは悩みを吐露します。「もうグレッグに肉体を支配され、精神もアイツのものにされるしかないのか」と。オーソン先生は「それは違う!今の君の心と体はバラバラなんだ」と違う視点を持ち、ジェルミを支持する。
しかし…、グレッグの暴力はこのオーソン先生との面談すら無力に感じさせる程に過激になってきている。そしてオーソン先生にも病魔が忍び寄る
●オーソン先生は逝去なされた
最後のオーソン先生とジェルミの面談、オーソン先生は序盤はいつになく陽気な姿を見せてくれた(死期を悟っていた)。面談の最中もジェルミの訴えは続く。「もうグレッグを殺すしかない」と。
オーソン先生は徐々に意識が薄れていきました。薄れゆく意識の中でジェルミに話します。
「ずっと人を助けたかった…、それでも…助け…られなかった…、沢山の命…自ら…命を絶って」。
ジェルミ:「オーソン先生!」
「許…、殺…せ」
ここで最後の面談は終了しました。そしてジェルミはある計画を企てて実行に移します。